『世界は夢組と叶え組でできている』紹介|やりたいことがないと悩むあなたへの本

『世界は夢組と叶え組でできている』紹介 本・書籍

桜林直子さんの著書『世界は夢組と叶え組でできている』との出会いから、読んだ感想や内容をつづります。

※前置きがちょっと長めです。早く本の内容や感想に触れたい方は、目次を使用してください。

やりたいこと、ありますか?

質問です。あなたには「やりたいこと」がありますか?

「はい」と答えた方は、大丈夫! このあとの文章を読んでいる時間はもったいないので、ぜひ別のことをしてください。
「いいえ」と答えた方で、「やりたいことが見つからない自分は、ダメな人間なんじゃないか」と思ったことがある方は、少しだけ時間をくれると嬉しいです。

ちなみに私の答えは「いいえ」。やりたいことがなくて、悩んでいたタイプの人間です。
会社の面接や受験のとき、友達との何気ない会話などでも「あなたは何をしたいの?」と、聞かれることがあると思います。
そういうときに、答えが見つからないんです。

「この映画が見たい」「このゲームが欲しい」「この料理が食べたい」とか、そういう欲求はもちろんあるんです。ただ、長期的にやりたいことが見つからなくて、そんな自分が嫌いでした。
私に質問をしてくれた人が、やりたいことが明確でないことにガッカリしたんじゃないかなって。

そんなとき、何気なくつけていたテレビ番組を見て、すごく衝撃を受けたことがありました。

「夢組」と「叶え組」という考え方

フジテレビの「セブンルール」という番組では、1人の女性を主人公とし、彼女たちの働き方とともに、自分の中に持っている7つのマイルールが紹介されます。

私がたまたま番組を見ていたその日は、クッキー屋さんを経営している桜林直子さんという方が主人公の回でした。

そこで語られたのが、「夢組」「叶え組」という考え方。

「夢組」とは、夢ややりたいことがある人。そして「叶え組」とは、やりたいことがない人を指します。

桜林さんは、クッキー屋さんのスタッフに「夢組」「叶え組」の人をどちらも採用しているといいます。自分にはない能力をお互いに補い合って、高めあっていける、と。

そしてその番組を見ていて、「叶え組」は、「夢組」の助けになれるんだ! と衝撃を受けました。目からウロコな考え方だったんです。

やりたいことがない人というと残念な感じになるけど、誰かの夢を一緒に叶えようと行動できる人だって思ったら、すごく自分に勇気を持てました。
それと同時に、無理してやりたいことを探さなくてもいいんだって思えたんです。

番組ではその部分について長く言及はされませんでしたが、とても印象的で、もっと桜林さんのことを知りたいなと思いました。
すると番組放送からしばらくして、桜林さんは本を出版されました。ただ、そのことを知ったのが本当に最近だったので、やっと読めた感じです(汗)

とまぁ、前置きがかなり長くなってしまいましたが、ここでは自分の体験を交えながら、この本のことを紹介したいと思います。

『世界は夢組と叶え組でできている』とは

2020年に出版された本書は、「夢組」「叶え組」という考え方のもと、やりたいことがないことに悩む人たちにエールを送ってくれる一冊です。

「夢を見つけよう」「やりたいことを明確にしよう」といった本が多い中で、自分の気持ちに自信が持てなかった私自身も背中を押されました。

こんな方におすすめ!
・やりたいことがなくて悩んでいるや、夢を持っている人がうらやましくて比べてしまう方
・今後の進路に悩んでいる方
・比較的ライトな読み口の本が好きな方

こんな方には合わないかも……
・専門的な内容や心理学的なものを探している方
・エッセイ的な文章が苦手な方

やりたいことがない人へのメッセージが詰まっている

「やりたいことがない人」も、やりがいは欲しくて、やることに意味が欲しい。あなたがいるからたすかる、あなたがいないと困る、いてくれてよかったと言われたい。

『世界は夢組と叶え組でできている』p14より

最初に、私はこの言葉に共感しました。自分もずっと同じことを思っていたからです。

「やりたいこと」がなくても、やることは自分で決めないといけない。では、どうやって考え、どうやって決めればいいのだろうか。

『世界は夢組と叶え組でできている』p20より

なんかもう、最初の20ページで心を掴まれちゃいました。自分のために書かれた本なんじゃない? と思って(笑)

だって、学校でも会社でも「やりたいことを見つけて、そのために行動しよう」って言われるじゃないですか。だからこういう本って、初めて見たなと。

やりたいことがない人が、今後の人生をどのように考えながら生きていくと良いか? を、桜林さん的な視点で解説。
実体験をもとに書かれているので、説教臭くないのも読みやすいポイントでした。この本を読んで、心が少し軽くなった気がします。

自分の気持ちに素直になっていい

「なんか違う」ならたぶん「そこじゃない」。

『世界は夢組と叶え組でできている』p74より

この「なんか違う」って、自分は結構感じやすいタイプでして。同じように感じる方もたくさんいるのではないでしょうか。

「友達からランチに誘われたけど、なんとなくモヤモヤする」
「会社の面接に来たけど、自分の思っていた感じとなんか違ったかも」
分かっていてもどうしようもない場面もありますけど、自分の心の声や感情って、結構当たることが多い気がします。

あのとき感じたモヤモヤした気持ちは間違ってなかったんだって。それを改めて肯定してもらえた気がしました。
ま、この言葉を素直に受け止めすぎて「なんか違う気がするからドタキャンしよ!」とかを続けちゃったらダメですけど(笑)

もちろん、なんか違う気がしていたけどやってみたら楽しかった、ということもあります。どちらを選択しても得るものはあると思うし、考えすぎずに素直になることが大切なのかも……。

「誰かのため」と「自分のため」をくり返す

本書には、「誰かのため」と「自分のため」をくり返すことで成熟すると書かれています。

誰かのために始めた勉強を、自分のためにもっと勉強したい。やりたいことのために始めた仕事を、誰かのための仕事にしたい。この2つをバランスよく保ち行動する。
これがなかなかうまくできないんですけどね。

でも、「誰かのため」と「自分のため」をくり返していくうちにやりたいことが顔を出してくるのかな、とワクワクしました。
今までこんなこと考えもしなかったので、自分の新たな一面に触れた気がしてうれしかったです。

自分を大切にしようと思える本でした

本には夢組と叶え組のお話から始まり、「まず自分を知る」「想像力と素直さ身につける」など、やりたいことがない人に向けたより具体的な内容が書いてあります。

私は冒頭にも書いた通り、やりたいことのない自分に自信が持てなかった人間です。でも、この本を読んですごく気が楽になりました。
ただ、私の拙い感想では良さを伝えきれない……! ので、ぜひぜひ一回読んでいただければと思います。
夢が持てない自分に自信を持てないあなたの心を、フッと軽くしてくれるはずです。

桜林さんはnoteやcakesなどにコラムやエッセイを投稿されているので、こちらも興味があればぜひ読んでみてください。

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